編集

ポッドキャストのラウドネス最適化はどうやる?Audition・iZotope RX・LISTENの選び方

前の記事では、ポッドキャストの音量はステレオなら-16 LUFS前後、モノラルなら-19 LUFS前後を目安にすると扱いやすい、という話を書きました。

では、実際にはどうやってその音量にそろえるのか。

ここで少し迷います。

ラウドネスメーターで測るだけでは、音は整いません。 測ったあとに、必要なら音量を補正し、True Peakが上がりすぎないようにして、書き出す必要があります。

方法はいくつかあります。 この記事では、ポッドキャストを作る人向けに、次の3つで考えてみます。

  • Adobe Auditionで自分で調整する
  • iZotope RX Standardを使う
  • LISTENのラウドネスノーマライズ機能を使う

どれが正解というより、どこまで自分で管理したいかで選ぶのがよさそうです。

まず考えたいのは、どこまで自分で音を管理したいか

ラウドネス最適化というと、少し難しく聞こえます。

でも、やっていることは大きく分けると次の3つです。

  • 音声全体のラウドネスを測る
  • 目標のLUFSに近づける
  • True Peakが上がりすぎないようにする

毎回の音量感をきちんと自分で管理したいなら、AuditionやRXのような編集ソフトを使うほうが向いています。

反対に、最初から細かい数値まで管理するのは大変です。 まずは配信時に大きな音量差を減らしたい、という段階なら、LISTENのノーマライズ機能を使う方法もあります。

Adobe AuditionならMatch Loudnessでそろえる

Adobe Auditionを使っているなら、ラウドネス調整はかなりやりやすいです。

Auditionには、複数の音声ファイルのラウドネスを測って、指定した基準に近づける Match Loudness という機能があります。

Adobeの公式ヘルプでは、次の流れが紹介されています。

  • `Window` から `Match Loudness` パネルを開く
  • 音声ファイルをパネルに入れる
  • `Scan` で現在のラウドネスを分析する
  • `Match Loudness Settings` で目標値やTrue Peakを設定する
  • `Run` で処理する

ポッドキャストで使うなら、ステレオ音声は-16 LUFS前後、True Peakは-1 dBTP以下を目安にすると考えやすいです。

Auditionの良いところは、測定と補正をひとつの流れで扱いやすいところです。 すでにAdobeを使っている人なら、いちばん迷いが少ない方法だと思います。

ただし、Adobeはサブスクリプションです。 たまにしか音声編集をしない人にとっては、料金が気になることもあります。

iZotope RX Standardは買い切りで持ちたい人の選択肢

Adobeのサブスク料金が気になるなら、iZotope RX Standardも候補になります。

iZotope RXは、音声の修復や整音でよく使われるソフトです。ノイズ除去、音声の補修、ラウドネスまわりの調整など、ポッドキャスト編集でも使いたくなる機能がまとまっています。

2026年6月時点で、公式ページではRX 12 Standardが単体購入できる製品として掲載されています。価格は表示地域やキャンペーンで変わる可能性がありますが、公式ページ上ではRX 12 Standardが399ドルと表示されていました。

RX Standardは、毎月払いではなく、単体購入で手元に置きたい人には検討しやすい選択肢です。

ただ、ポッドキャストを始めたばかりの人にとっては、最初からRXを買う必要はないかもしれません。

すでにノイズ処理や音声補修にも困っている。 Adobeのサブスクではなく、音声編集用の道具をひとつ持っておきたい。 そういう人なら、RX Standardを選ぶ意味が出てきます。

お金をかけずに始めるならLISTENのノーマライズ機能

もう少し気軽に始めたいなら、LISTENの機能を使う方法もあります。

LISTENの音声アップロード画面には、「ラウドネス(音圧)をノーマライズする」というチェック項目があります。

自分でAuditionやRXを使って細かく調整するほどではないけれど、配信時の音量差をある程度そろえたい。 そういう場合には、まずこの機能を使うのが現実的です。

ただし、これは「自分で-16 LUFSや-19 LUFSを指定して仕上げる」機能とは少し違います。

LISTEN側で音圧を整えてくれる標準機能として考えるのがよさそうです。細かい数値まで自分で管理したい場合は、アップロード前にAuditionやRXで整えておくほうが向いています。

どの方法を選ぶか

ざっくり分けると、こうです。

  • すでにAdobeを使っている: AuditionのMatch Loudness
  • Adobeのサブスクが気になる: iZotope RX Standard
  • まず費用をかけずに始めたい: LISTENのラウドネスノーマライズ

ポッドキャストを始めたばかりなら、最初から全部を自分で管理しなくても大丈夫です。

まずはLISTENのノーマライズ機能を使ってみる。 音量差が気になってきたら、AuditionやRXで書き出し前に整える。 それくらいの順番でもいいと思います。

大事なのは、音を大きくすることではありません。

聞いている人が、毎回ボリュームを触らずに聴けること。 声が急に大きくなったり、小さくなったりしないこと。 配信後に音が割れないように、少し余白を残すこと。

ラウドネス最適化は、音声を立派に見せるための作業というより、聞く人の手間を減らすための仕上げです。

関連リンク

参照・確認した情報

-編集
-, , , , ,